If you want to go fast, go alone.
If you want to go far, go together.
速く進みたければ、一人で行けば良い。
遠くまでいきたければ共に進むことだ。
とてもシンプルな英語なので英文解釈も必要なさそうですね。
これはアフリカの格言だそうです。その通りだなぁ、と心が暖かくような格言です。もちろん一人でも速く、遠く、どこまでも進めるという方はいらっしゃるでしょうが、やはり目的地が遠いときは、友と一緒の方が良い。少なくとも楽しそうであります。
この楽しいという感覚は、実は物事を継続するときのとても大切な要素です。だって、楽しくないことは続きませんから。そう考えると、この格言はなかなか奥深いことを語っています。
アフリカの格言や習慣には日本人がちょっと驚くようなスタンスから成り立っているものがたくさんあるように思います。
例えば、贈り物を贈る場合、もらった方ではなくて上げた方が「ありがとう。」というのだそうです。なんだかピンときませんよね。
これにはなるほどと思える理由があって、贈り物を受け取った人はとても喜び、感謝をするわけですが、あげた方は喜ばれ、感謝されることで、贈り物を受け取った人以上に嬉しく良い気分になるので、「こんなに良い気持ちにさせてもらって、ありがとう。」ということなのだそうです。
してもらったことに感謝するより、させてもらって喜ばれたことに感謝するというのは深い哲学です。
「引き寄せの法」とか「裕福になるための・・・」などの著書にもよく同様のことが書かれています。
もう一つ驚いた風習に、ドアが開いている家には誰でも自由に入って構わない、というのがあるそうで、日本人にとってはちょっと仰天な習慣であります。
「そんな不用心な。財産はどやって守るんだ。」と思ってしまいますが、そもそも「財産を所有する」という概念がないのだとか。
家にせよ家畜や食料にしても、すべてはみんなの共有という考えが根底にあるようで、まるでジョン レノンのイマジンの世界みたいですね。
ただし、上記はアフリカ全般にわたってのお話ではありません。アフリカの或る地域でのお話しです。
東アフリカ(ケニア タンザニア)で女性が使う長い布地、カンガにはスワヒリ語の格言が織り込まれているそうです。現地へいらっしゃる方は、よくこのカンガをお土産に求められるようです。もし現地でカンガを手にする機会があったら、書かれたことわざ、格言やメッセージの意味をぜひお尋ねになって、言葉も一緒に気に入ったものをお求めになるというのも感慨深い思い出になることでしょう。