The past has no power over the present moment.
過去は今のこの瞬間に、何の影響力も持たない。
読んで字のごとし、言葉のまんま。しかし、ぜひ声に出して、できればはっきりと声に出して読んでみて下さい。自分の言葉として言ってみて下さい。言いっぱなしてしまえば、こんなに気持ちのよい言葉はないはず。
誰にだって過去はあるし、恥ずかしい失敗を、しかも同僚や部下の前で非難されたことがあるかもしれません。思い出すたび押しつぶされそうな、できることなら消し去ってしまいたいような苦い経験があなたの成長やチャレンジを阻んでいるかも知れません。またはそのせいでリーダーシップを発揮する歯止めになってしまっているかも。
あるいはもっと遡って、あなたは過去に断ちがたいトラウマを抱えているかもしれません。それは親に繰り返し「あんたって、本当に〇〇な子!」と呪文のように言われ続けてきたことが自分の人格形成に影響したり、何かにチャレンジしようとする勇気を奪っているように感じているかも。
できれば、その根本的なトラウマをなんとか取り除きたい。それさえなければもっと自由に行動できるのにと考えるのは誰しも同じでしょう。あの過去さえなければ…と。
残念ながら、過去を変えることはどうしてもできません。よく言われますよね。「過去と他人は変えることができない。」これ、悔しいけれど真理です。そりゃあ、そうです。どうあがいても過去が変わったり消えたりするわけがない。
だからそこに力を注ぐのをやめることです。
あなたがもし、今、何かの変化を望んでいるなら、何かに踏み出そうとしているなら、あなたはそのために何らかの準備をしてきたはずです。仕事だろうと恋愛だろうと、何かを得ようと思ったなら多かれ少なかれ自分をよりよく変える努力をしてきたはずです。だからこそ今の一歩を踏み出そうとしている。大事なのはそのことだけなんです。
今現在までに作り上げてきたあなた自身。あなたにはその勇気があった。今大切なのはその事実だけです。
ふっとあのトラウマや過去の声があなたの耳をかすめたなら、言ってやるんです。「過去は今のこの瞬間に、何の影響力ももたない。」と。
「過去と他人は変えることができない。」という言葉には、実はその続きがあります。「唯一、変えられるのは自分自身だけでる。そして、自分が変わることで周囲が変わることがありうるのである。」
もう一度、声にだして言ってみてください。「過去は変えることはできない。けれど、過去は今のこの瞬間に、何の影響力ももたない。」と。